石巻市「フィッシャーマン・ジャパン」
漁師を憧れに!
【GOOD!いちおし】
グッド!モーニング「Good!いちおし」のコーナーで紹介された内容をご紹介しています。
“新3K” 掲げ「漁師を憧れに」
| 7月20日は「海の日」ですが「漁師の日」でもあります。 宮城県石巻市では、漁師を憧れの仕事へと変えようと挑戦を続ける人たちがいます。 その活動を取材しました。 |
漁業を「かっこいい仕事」
石巻の若者たちが挑む水産業の未来
宮城県石巻市に今、全国から若者が集まっています。
高齢化と人手不足が深刻な漁業の世界に、新しい風を吹き込もうとする団体「フィッシャーマン・ジャパン」の活動と、その活動に引き寄せられた若者たちの姿を取材しました。
1963年から激減し続ける漁業者
体験で変わる若者の意識
日本の漁業者の数は統計が始まった1963年以降、減り続けており、2023年にはピーク時の約5分の1にあたる12万人にまで落ち込んでいます。
高齢化と担い手不足という深刻な課題を抱える中、石巻市の若手漁師などが結成したフィッシャーマン・ジャパンは、全国から若者を呼び込む体験プログラムを実施しています。
今回参加したのは高校生から大学生まで6人。
1泊2日でカキの養殖を体験し、漁師が住むシェアハウスで現役の漁師と語り合いながら、漁業の現場を肌で感じました。
漁師といえば一本釣りのような派手なイメージとは異なり、地味に見える手作業の連続です。
それでも参加者からは「もっと詳しく知りたい」「次にやりたいことが見えてきた」という声が上がりました。
体験で指導にあたった若手漁師自身も、高校時代にこの体験プログラムをきっかけに漁師の道を選んだ一人です。
地元のスーパーに並ぶカキに自分が関わった産地名「桃浦カキ」が表示されて、ちゃんと無くなっていたりしているのを見たとき、みんな買ってくれているんだにと誇らしさを語ってくれました。
「きつい・危険・汚い」を
「かっこいい・稼げる・革新的」へ
フィッシャーマン・ジャパンの活動が始まったのは15年前、2011年の東日本大震災がきっかけです。
津波で壊滅状態になった石巻で、理事の鈴木さんは仕事を辞めて実家の「銀鮭漁師」を継ぎました。
そこで目の当たりにしたのが、若手不足で将来が危ぶまれる漁業の現状でした。
水産業の「きつい・危険・汚い」いわゆる「3K」というネガティブなイメージが漁業離れを加速させているという現実に直面した鈴木さんは、そのイメージをすべて逆転させることを目標に掲げました。
「かっこいい・稼げる・革新的」という新しい「3K」を企業の理念とし、漁師を「子どもに胸を張って継がせられる仕事」にすることを目指しています。
この理念のもと、水産加工物の在庫管理を行うAIツールの開発など、テクノロジーを活用した革新的な稼げる漁業への取り組みも進めています。
海の環境を守ることが漁業の未来につながる
移住者たちの挑戦
フィッシャーマン・ジャパンには移住してきた若者も働いています。
神奈川県出身の女性は、兄が勝手に申し込んだ体験プログラムがきっかけで石巻を訪れ、石巻の魚市場の現状を目の当たりにしました。
海の環境悪化によって水揚げ量が激減しているという現実に衝撃を受け、「私が今おいしく食べている魚が近い将来消えてしまうかもしれない」と感じ、自分の活動をしたいと移住を決意したといいます。
現在は海の砂漠化対策として、ウニが食べてしまう海草を守りながら質の高いウニを出荷できるよう環境整備に取り組んでいます。
石巻での暮らしについては「大変なことはない。美味しいご飯が食べられるし、食事に困らない」と笑顔で話してくれました。
漁業の現状を知り、海を支えたいと思う若者は少しずつ増えています。
「日本の海を身近に感じてもらえる活動を続けていくことが大切」というフィッシャーマン・ジャパンの思いは、これからの水産業の希望の光になっています。
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