急速足りている?
「勤務間インターバル」義務化検討
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
厚生労働省は一昨日、勤務終了から翌日の始業まで一定時間の休息を確保する「勤務間インターバル制度」について、義務化も含めた議論を行いました。
勤務間インターバル制度とは、1日の仕事が終わったあと、翌日の勤務開始までに一定時間以上の休息時間を設ける仕組みです。
分科会では、企業や労働組合の代表者から「原則11時間以上を確保することが重要だ」との意見が出ました。
残業すると休息時間は一気に短くなる
例えば午前8時に出勤し、午後5時に退勤する場合、翌朝8時までのインターバルは15時間あります。
ところが、締め切りなどで午後11時まで残業した場合、翌朝8時までの休息は9時間しかありません。
仮に11時間のインターバルが義務化されれば、午後11時まで働いた場合、翌日の始業は午前10時以降に遅らせる必要があります。
つまり、残業した分だけ翌日の出勤時間をずらして、最低限の休息時間を確保する仕組みです。
9時間では睡眠時間すら足りない?
問題は、このインターバルには通勤時間も含まれるということです。
東京都では通勤時間が平均で片道47.5分ほどとされ、往復では1時間35分になります。
インターバルが9時間しかない場合、そこから通勤時間を差し引くと残りは7時間25分です。
日本人の平均睡眠時間はおよそ7時間半とされているため、起きてすぐ家を出て、帰宅してすぐ寝たとしても十分とは言えません。
実際には食事や入浴、家事、身支度などの時間も必要です。
その分、睡眠時間を削らざるを得なくなり、疲労が蓄積する原因になります。
11時間なら生活に余裕が生まれる
11時間のインターバルを確保した場合、通勤時間と平均睡眠時間を差し引いても、約2時間近くの余裕が残ります。
この時間を食事や入浴、家族との時間などに使うことができます。
十分な休息を取ることは、働く人の健康を守るだけでなく、翌日の集中力や仕事のパフォーマンス向上にもつながると期待されています。
日本では2019年から努力義務
勤務間インターバル制度は、日本でもすでに2019年から企業の努力義務となっています。
ただ、導入率はまだ6.9%にとどまっています。
政府は再来年までに15%以上へ引き上げることを目標としており、制度を導入する企業には最大150万円の助成金も用意しています。
一方、イギリス、フランス、ドイツなどでは、11時間の休息確保がすでに義務化されています。
特にドイツでは、違反した企業に罰則が科される場合もあり、日本より一歩進んだ制度になっています。
中小企業からは不安の声も
一方で、企業側からは「すべての労働者に一律で規制するのは難しい」という意見も出ています。
特に人手不足が深刻な中小企業では、深夜まで働いた従業員の翌日の出勤を遅らせると、業務を回せなくなる可能性があります。
そのため、業種や企業規模にかかわらず同じルールを適用することには慎重な声もあります。
きょうのNEWS解説まとめ
勤務間インターバル制度は、残業時間だけを見るのではなく、「仕事と仕事の間にどれだけ休めているか」を重視する仕組みです。
長時間労働を減らしても、翌朝早くから勤務すれば十分な休息は取れません。
働く人の健康と睡眠を守りながら、企業の人手不足にもどう対応していくのか。
今後、11時間の休息確保を義務化するかどうかが大きな焦点になりそうです。
NEWS解説
-「けさ知っておきたいNEWS検定」前のNEWS解説-
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