中国が与那国島沖で初めて管轄権主張 なぜ?
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
与那国島沖で中国が初めて管轄権を主張
中国海警局の船が、沖縄県・与那国島の南側にある日本のEEZ(排他的経済水域)内を航行し、中国側がその海域について「管轄権」を主張したことが分かりました。
与那国島周辺で中国が管轄権を主張するのは、初めてとみられています。
管轄権とは、簡単に言えば、その海域で天然資源の調査や開発、保護などを行う権利のことです。
沿岸から約22㎞までは領海で、沿岸国の主権が及びます。
その外側、沿岸から約370㎞ 200海里までがEEZで、沿岸国には資源の探査や開発などに関する管轄権が認められています。
今回問題になっているのは、日本と中国のEEZが重なっている海域です。
沖縄近海では、日本のEEZと中国沿岸から200海里の範囲が一部重なります。
日本はこれまで、双方の沿岸から中間にあたる「中間線」を境界の目安にすべきだと主張してきましたが、中国はこの考え方を認めておらず、日本と中国の海洋境界は正式には確定していない状態が続いています。
そうした中で、中国が与那国島沖の海域について管轄権を主張したことは、日本にとって見過ごせない動きです。
海洋法に詳しい専門家は、中国が人工島の設置や天然資源の調査を視野に入れている可能性があると指摘しています。
日本とフィリピンへのけん制が狙いか
番組では、中国の本当の狙いは、日本とフィリピンへの抗議ではないかとも解説されました。
日本とフィリピンは先月、台湾の東側で重なり合う両国のEEZについて、海洋境界を決める交渉に入ることを決めました。
これに中国が強く反発しているとみられています。
中国は南シナ海で威圧的な行動を続けており、海洋進出を強めています。
もし日本とフィリピンが国際法に基づいて円満に境界を定めれば、中国の行動が国際法に沿っていないと批判される可能性が高まります。
また、中国は対象となる海域が台湾の東側にあることから、中国側の参加が不可欠だとも主張しています。
しかし日本政府は、二国間の交渉は第三者である中国を法的に拘束するものではなく、国際法上問題はない主張しています。
台湾への圧力を強める思惑も
海洋法に詳しい専門家によると、中国が今回EEZの管轄権を主張する背景には、台湾への圧力を強める狙いもあるとみています。
これまでは台湾に任せていた部分もある海域について、中国自身が管轄権を主張することで、周辺海域でのパトロールや警備を強める口実にできるからです。
その結果、台湾を取り囲むように圧力をかけることが可能になります。
こうした中国の動きは「サラミスライス戦術」とも呼ばれ、サラミを少しずつ薄く切るように、小さな行動を積み重ねて既成事実を作り、実効支配を強めていく手法です。
今回の与那国島沖での管轄権主張も、その入り口である可能性があると指摘されています。
日本に求められる対応
中国の主張に対して、日本は曖昧にせず、国際法に基づいてしっかり反論することが重要です。
また、少しずつ既成事実を積み重ねる中国の動きに対して、日本は国際法に基づいて冷静かつ明確に反論し、国際社会へ発信していくことが求められています。
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