サウジアラビア”石油迂回路”が危機 日本への影響は?
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
サウジアラビアの
石油パイプラインが攻撃を受け停止
サウジアラビア政府は、国内の東西石油パイプラインが9月10日朝に複数回の攻撃を受けたとして、予防措置として稼働を停止したと発表しました。
衛星写真でも黒煙が上がっている様子が確認されており、イラク国内から飛来したドローンによる攻撃との一部報道もありますが、その真偽は不明です。
被害状況は明らかにされておらず、復旧の見通しも立っていません。
このパイプラインはホルムズ海峡を経由しない石油輸出の迂回路として重要な役割を担っていました。
現在ホルムズ海峡では緊張状態が続いており、安全に石油を輸出できない状況にある中で、この迂回路まで機能停止に追い込まれたことは世界のエネルギー需給に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
バブエルマンデブ海峡にも新たな危機
パイプラインが復旧したとしても、別の懸念が高まっています。
石油輸出の海上ルートにあるバブエルマンデブ海峡でも状況が悪化しているからです。
10日にサウジアラビアのムハンマド皇太子がトランプ大統領に2度電話し、イランが支援するフーシ派がこの海峡の要衝に迫っているとして空爆を求めましたが、トランプ大統領はこれを拒否しました。
その後、港湾都市モカが10日に、要衝のペリム島が11日にフーシ派に制圧されたとみられています。
フーシ派はサウジアラビア以外の船舶の航行は安全だとしていますが、海上輸出ルートも危機的な状況に追い込まれています。
日本への影響と迂回ルートの課題
日本への石油供給への影響についてエネルギー業界に詳しい専門家によると、日本向けのタンカーはすでにバブエルマンデブ海峡を避けてスエズ運河経由のルートに切り替えているため、直接的な影響は現時点では少ないということです。
赤沢経済産業大臣も今月からタンカーがスエズ運河経由に変更されたと説明しています。
ただしスエズ運河経由だと輸送日数がおよそ55日と、通常の約2倍かかります。
さらにスエズ運河は水深が浅いため、日本企業が利用する超大型タンカーはそのままでは通過できません。
そのため、あらかじめ石油の半分をパイプラインで送って船体を軽くしてからスエズ運河を通過し、通過後に送った分を回収するという手法が取られています。
輸送コストは増えるものの価格への影響は限定的とみられており、むしろホルムズ海峡情勢による石油価格の変動の方が大きく、専門家はホルムズ海峡情勢が収束に向かわなければ価格の安定は難しいと指摘しています。
NEWS解説
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