謎の大移動 スペイン領に移民6万人が殺到
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
6万人が押し寄せた
スペイン飛び地「セウタ」
北アフリカにあるスペインの飛び地・セウタに、隣接するモロッコから6万人もの不法移民が一気に押し寄せるという事態が起きました。
人々は海岸から次々と海に入り、国境のフェンスや防波堤を泳いで迂回してスペイン領に侵入しました。
海岸には越境に使われた大量の浮き輪が残され、この混乱の中で67人以上が溺死するという痛ましい事態も起きています。
セウタは面積が東京の港区よりやや狭く、人口は約8万4000人の小さな街です。
今回越境した6万人はその住民の実に7割に相当する規模であり、いかに異常な事態だったかがわかります。
なぜ集中したか 2つの背景
これだけの人数が一気に押し寄せた背景には、地政学的な位置づけとEUの特例制度という2つの要因があります。
セウタはアフリカ大陸と陸続きになっているスペイン領土で、地中海とジブラルタル海峡の出入り口の一端を押さえる戦略的要衝です。
16世紀からスペインが支配してきた歴史を持ち、1956年のモロッコ独立時にもスペインは返還要求に応じませんでした。
北アフリカ情勢に詳しい専門家は「スペインにとって絶対に手放せない場所だ」と指摘しています。
もう1つの要因がEUの特例制度です。
スペインはEU加盟国であるため、いったんセウタに入ることができれば、EU域内を自由に往来できるようになります。
移民認定を求めるアフリカの人々にとってセウタはまさに「ヨーロッパへの玄関口」とみなされており、大量流入を招きやすい構造になっているのです。
EU各国が国境管理を強化
モロッコの圧力説も
この事態を受けてEU各国は素早く反応しました。
イタリアのメローニ首相はスペインとの国境審査を再開すると表明し、フランスのマクロン大統領はスペインとの国境に機動隊などを派遣しました。
いずれも自国への移民流入を防ぐ姿勢を鮮明にしたものです。
一方でこの大規模越境の背景には、モロッコ政府による政治的な圧力があったとも伝えられています。
モロッコ側が移民の越境を黙認することでスペインに圧力をかけたのではないかという見方です。
移民問題はもはや人道的な課題にとどまらず、国家間の外交カードとして使われる複雑な局面を迎えており、EUとしての対応が問われています。
NEWS解説
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