東南アジアで「台湾統一」支持の動きの理由
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
東南アジアで
台湾統一支持の動きが拡大
台湾では先週から中国本土による海上封鎖や上陸を想定した軍事演習が行われ、来年度の防衛費予算案も過去最高となるおよそ5兆4000億円になる見通しです。
こうした緊張が高まる中、東南アジア各国に大きな変化が起きています。
タイのアヌティン首相と中国の習近平国家主席の首脳会談で発表された共同声明に「台湾問題について平和的統一を断固として支持する」という文言が盛り込まれました。
前政権では「一つの中国政策を支持し台湾独立を支持しない」という立場にとどまっていましたが、今回は一歩踏み込んで統一支持を明記した形です。
近年のタイ政権の中で最も中国寄りの姿勢への転換といえます。
トランプ政権の関与縮小が
中国接近を加速
タイがここまで中国寄りに転換した背景に何があるのか。
中国をめぐる情勢に詳しい専門家はその理由を解説します。
タイはこれまで中国とアメリカどちらにも肩入れしないバランス外交を長年続けてきました。
しかしバイデン政権からトランプ政権に代わり、アメリカのアジアへの関与が縮小し、タイに対しても高い関税が課されるようになりました。
こうした変化を受けてタイは実利を優先し、経済的に不可欠な存在である中国寄りへと舵を切ったとみられています。
こうした動きはタイだけではありません。
ベトナムは4月に「中国の国家統一の大義を支持する」と共同声明で明記し、ミャンマーも6月に「中国が国家統一の実現に向けて行うあらゆる努力を断固として支持する」と表明しています。
台湾当局系シンクタンクはこの流れを「東南アジアで中国の台湾封じ込め戦略が展開されている」と分析しています。
制裁の輪を弱める狙い
日本の対応が問われる
中国がこれほど東南アジア諸国への働きかけを強める狙いは何なのでしょうか。
専門家によると、中国は台湾統一を進めた際にアメリカなど西側諸国から経済制裁が発動されることを強く警戒しているということです。
東南アジア諸国を事前に取り込んでおくことで制裁への包囲網を弱め、孤立を避けたいという計算があるとみられています。
こうした状況に対して日本は、中国が主張する一つの中国という考え方を理解・尊重しつつも、台湾問題の平和的解決を希望するという立場をとっています。
今後はASEANとの経済外交関係をさらに深め、東南アジア諸国と連携してアジアが中国一辺倒にならないよう働きかけることが重要になってきます。
台湾をめぐる地政学的な緊張が高まる中、日本がどのような外交を展開するかが問われています。
NEWS解説
-「けさ知っておきたいNEWS検定」前のNEWS解説-
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