来年度の国債費 過去最大36兆円
成長投資の足かせに
【けさ知っておきたいNEWS】
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この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
来年度の国債費 過去最大36兆円 成長投資の足かせに
来年度予算をめぐり、国債費が過去最大規模に膨らむ見通しです。
財務省は来年度予算の概算要求で、国債費を36兆6000億円とする方向で調整に入りました。
これまで最大だった今年度当初予算の31兆2758億円から、さらに5兆3000億円ほど増える計算です。
伸び率はおよそ17%で、過去20年間で最大となる見通しです。
国債費は毎年のように増えていますが、なぜここまで膨らんでいるのでしょうか。
その背景には、長期金利の上昇と、国債残高の大きさがあります。
国債費は
「利払い費」と「償還費」で構成される
そもそも国債費とは、国が発行した国債に関わる支払いのことです。大きく分けると、二つの内訳があります。
一つは、国債を持っている人に支払う利息である「利払い費」です。もう一つは、満期を迎えた国債の元本を返す「償還費」です。
今年度の国債費は合計でおよそ31兆円でした。
その内訳を見ると、利払い費がおよそ13兆円、償還費がおよそ18兆円となっています。
つまり、国の予算の中で、過去に発行した国債への支払いが非常に大きな割合を占めているのです。
長期金利の上昇で利払い費が増加
財政金融問題に詳しい専門家によると、国債費が増えている大きな要因は長期金利の上昇です。
金利が上がれば、新たに発行する国債や借り換えの際に支払う利息も増えます。
その結果、利払い費が膨らんでいきます。
もし年末までに金利が想定以上に上昇すれば、来年度の国債費はさらに増える恐れもあります。
国債費は一度増えると、簡単には減らしにくい支出です。
そのため、金利の動きは国の財政に大きな影響を与えます。
また、償還費も国債費を押し上げる要因です。
国は満期を迎えた国債の元本を返す際、新たな国債を発行して資金を調達することがあります。
これは、借金を新たな借金で返すような構図です。
こうした借り換えが続けば、将来支払う利息も増える可能性があり、財政負担はさらに重くなります。
成長投資の足かせになる可能性
国債費の増加は、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」にも影響を与える可能性があります。
政権は成長投資を進める方針で、経済産業省は来年度当初予算の概算要求案として、8兆円に迫る金額を求めています。
これは今年度のおよそ2.5倍にあたります。
成長戦略そのものは、日本経済を押し上げるために重要です。
しかし、国債費が膨らみ続ければ、成長投資に回すための予算が圧迫される恐れがあります。
今年度の一般会計歳出はおよそ122兆円で、そのうち国債費は25.6%、つまり約4分の1を占めています。
国債費がさらに増えれば、社会保障、防衛、教育、成長投資など、必要な政策に使える予算の余地が狭くなっていきます。
財政悪化と金利上昇の悪循環
今後は、消費税減税や防衛費増額など、新たに10兆円を超える財源が必要になる可能性もあります。
積極財政を続ける場合、その財源をどう確保するのかが大きな課題になります。
専門家は、財政悪化への懸念が強まると、国債が売られる可能性があると指摘しています。
国債が売られると価格が下がり、金利は上昇します。
金利が上がれば、国が支払う利息が増え、さらに財政悪化への懸念が強まります。
その結果、また国債が売られ、金利が上がるという負のスパイラルに陥る危険性があります。
国債費の増加は、単に予算上の数字が増えるだけでなく、金融市場の信頼にも関わる問題です。
きょうのNEWS解説まとめ
来年度の国債費は36兆6000億円と、過去最大になる見通しです。
背景には、長期金利の上昇による利払い費の増加と、満期を迎える国債の償還費の大きさがあります。
高市政権は成長投資を重視し、責任ある積極財政を掲げています。
しかし、国債費が膨らみ続ければ、成長投資や重要政策に使える予算を圧迫する恐れがあります。
経済成長に向けた投資を進めることと、金利上昇や国債費の増加を抑えること。
この二つをどう両立させるのかが、今後の財政運営の大きな課題になりそうです。
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