Appleがディズニーを買収するのではないかという噂は、何年も前からあります。2006年、ディズニーはピクサーを買収しましたが、それ以前はスティーブ・ジョブズがピクサーの会長であり、大株主でした。
この関係性から、Appleがディズニーをいつか買収するという説は何度も流れました。テックメディア「9to5Mac」は、ディズニーのボブ・アイガーCEO自身、2019年の自伝で買収の可能性について触れていたと指摘しています。
I believe that if Steve were still alive, we would have combined our companies, or at least discussed the possibility very seriously.
— 引用:9to5Mac
「もしスティーブが生きていたら、私たちは会社を統合していたか、少なくともその可能性について真剣に話し合っていたと思う」
とはいえ、これはあくまで「噂レベル」に過ぎませんでした。しかし最近の報告では、ディズニーの不調とアイガー氏のCEO復帰をきっかけに、買収の現実味が増してきています。
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Appleによる「ディズニー買収」は現実的に可能なのか?

Apple TV+の発売やVRヘッドセット「Vision Pro」の発売も、ディズニー買収の噂を再燃させました。確かにエンタメ強化という面では、ディズニー買収はAppleにとって有効な手段でしょう。とはいえ、これらはあくまで噂に過ぎなかったものの、最近では別の事情も浮上しています。
アイガー氏は昨年CEOに返り咲いた後、数十億ドル規模のコスト削減に取り組んでいます。これによりディズニーは7,000人の雇用を削減しており、さらに赤字で収益性の低い事業部分を処分する可能性があるのです。
重要なのは、ここにAppleにとって価値のあるディズニーのテレビ事業の一部、またはすべてが含まれる可能性があるという点です。そう考えると、Appleがディズニーの少なくとも一部を買収することは、より可能性のある話となってきます。
米週刊誌「The Hollywood Reporter」は、株主の反発など、買収にはいくつもの障害があることを指摘しています。その中の最も大きな問題が、反トラスト法です。
Appleがディズニーを買収するとなれば、間違いなく米司法省が目をつけることとなるでしょう。しかし、最近ではマイクロソフトが巨大なゲームパブリッシャーであるアクティビジョン・ブリザードの買収に成功した例もあり、条件をクリアすれば起訴を回避できるのではないかという説もあります。
With all the logical Disney buyers already owning their own studios, the government could make a similar case, though one source speculated that Disney could offer to preemptively divest some studio assets (like 20th Century Studios and Searchlight Pictures) to keep the level of competition in the market stable and forestall a monopsony case.
— 引用:The Hollywood Reporter
「しかし、ある情報筋は、ディズニーが市場の競争レベルを安定させ、モノポニー事件を回避するために、いくつかのスタジオ資産(20世紀スタジオやサーチライト・ピクチャーズなど)の先制的な売却を提案する可能性があると推測している。(The Hollywood Reporter)」

出典:The Hollywood Reporter
とはいえ、Appleがディズニーを狙う動機は強くなく、今のところは「買収しないだろう」という意見が主です。しかし弱っているディズニーが非常に魅力的なIPをいくつも持っていることは確かで、「ビッグテック企業が一部のスタジオを買収する」という展開は十分にありえそうです。
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