暗号資産”1兆円盗難”関与か 北朝鮮ハッカー集団
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
暗号資産取引所大手のバイナンスから、約63億6000万ドル、日本円で約1兆円相当の暗号資産が流出しました。
被害額は暗号資産の盗難として過去最大規模で、約20分の間に大半が移動したとされています。
バイナンスは、エンジニアのノートパソコンが侵害され、不正出金の足掛かりにされた可能性があると説明しています。
北朝鮮ハッカー集団
「トレイダー・トレイター」とは?
ブロックチェーン分析会社TRM Labsは、今回の攻撃について北朝鮮系のハッカー集団「トレイダートレイター」が関与したと分析しています。
「トレイダートレイター」は、北朝鮮当局の傘下とされる「ラザルス・グループ」と関連するサイバー攻撃活動の名称です。
警察庁やFBIも過去の暗号資産窃取事件で、このグループの関与を特定しています。
なぜ
北朝鮮のハッカー技術は高度なのか
サイバー安全保障に詳しい慶應義塾大学の土屋大洋教授によると、北朝鮮では数学やコンピューター分野に優れた人材を若い段階から選抜し、サイバー分野の専門教育を行っているとされています。
育成された人材が海外でIT技術者として働きながら、サイバー攻撃に関与するケースも指摘されています。
さらに近年は、生成AIなどを活用することで、標的の調査や攻撃準備を効率化している可能性も警戒されています。
DMMビットコインや
バイビットでも北朝鮮関与
「トレイダートレイター」は、これまでも大規模な暗号資産盗難に関与したとされています。
2024年には、日本のDMMビットコインから約482億円相当の暗号資産が流出。
警察庁とFBIなどは「トレイダートレイター」による犯行と特定しました。
さらに2025年には暗号資産取引所バイビットから約15億ドルが盗まれ、FBIは北朝鮮の犯行と発表しています。
今回のバイナンス事件は、そのバイビット事件を大きく上回る規模となりました。
なぜ北朝鮮は暗号資産を狙う?
北朝鮮が暗号資産を狙う大きな理由として、外貨獲得が挙げられています。
国際的な経済制裁によって通常の貿易や金融取引が制限される中、サイバー攻撃で暗号資産を盗み、資金源にしていると各国当局は分析しています。
警察庁やFBIは、こうした暗号資産窃取が北朝鮮政府の収入につながっていると警戒しています。
わずか20分で1兆円 追跡も困難に
今回の事件では、10種類のブロックチェーンから約20分で大量の資産が移動しました。
盗まれた暗号資産は複数のアドレスや通貨に分散されるため、追跡や回収が難しくなります。
過去の北朝鮮系攻撃でも、盗んだ暗号資産を多数のウォレットへ移し、資金洗浄する手法が確認されています。
きょうのNEWS解説まとめ
バイナンスから約1兆円相当が流出した今回の事件では、北朝鮮系ハッカー集団「トレイダートレイター」の関与が強く疑われています。
北朝鮮はこれまでも日本や海外の暗号資産企業を標的に大規模な窃取を繰り返してきました。
今回の事件は、サイバー攻撃が単なる犯罪ではなく、国家レベルの資金獲得手段になっている可能性を改めて示した事例といえます。
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