・インバウンドの増加に伴い、日本食も注目されています。その中でも、多くの外国人を驚かせる食べ方があります。それが「口移し丼」です。これは、おかずを先に口に入れて噛み、その後にご飯を入れて「丼をまるごと口で食べる」食べ方です。定食屋ではよく見られる光景ですが、世間ではマナー違反と批判されることもあります。皆さんはご飯をどのように食べていますか?口移し丼派ですか?それともおかずを飲み込んでから後味が残るうちにご飯を食べますか?それともおかずとご飯を完全に別々に食べますか?
・「日本では、ご飯とおかずを交互に食べ、口の中に残ったおかずの味でご飯を味付けする習慣が古くからありました。ご飯、おかず、汁物という食事スタイルがほぼ完成したのは、室町時代だと言われています。」
そう語るのは、広島国際大学保健学部医療栄養学科准教授の木村留美氏。同氏は論文共著者で、「口直し」は日本特有の食事法だと述べています(「白米とおかずを組み合わせた食事における口直しの実施が白米のおいしさに与える影響」)。
「論文にある口あわせの定義は、おかずの後味を口に含んだままご飯を食べる、というだけのことです。例えば、みそ汁とご飯を交互に食べるとき、みそ汁を飲み込んだ後に残った味でご飯を食べるというのが口あわせの前提です。『口あわせ』という言葉は初めて聞きましたが、おかずを口に含んだままご飯を食べるのも口あわせの一種です。食べ方やマナーの問題だと思いますが、一緒に食べる人に不快感を与えない程度にするのが一般的だと思います」
木村さんは女子学生約400人を対象に「口に入れる味付け」の現状についてアンケートを実施した。その結果、口に入れる食べ物に定期的に味付けをしていると答えた学生は74・8%で、していないと答えた学生は25・5%だった。
その理由としては、学校給食で教えられている「三角食べ」(おかず、ご飯、汁物の順に三角形に食べる)や「稲妻食べ」(ご飯とおかずをジグザグに食べる)といった食べる順番の教育の影響が考えられます。また、家庭で家族の食べ方をまねることで、子どもが自然に口に味をつけるようになったことも背景にあります。
一方、食事を食べない25%の人は、「慣れていない」「一つの味だけ食べたい」といった理由を挙げています。また、「お代わりするのが面倒」という声も聞かれました。
調査中、木村さんは学生たちの米の摂取量がかなり少ないことに気づいた。
「実際に生徒を観察していると、パンや麺類など小麦製品を好み、白米をあまり食べない生徒が増えている印象を受けます。例えば、給食の献立では白米を180gと設定していますが、普段はそんなに食べないのではないかと思います。1食で100gも食べない人もいるかもしれません。そうなると、白米とおかずを別々に食べるようになるかもしれません」。米の消費量が減少傾向にある今、「口に入れる味付け」の文化も衰退していくのだろうか。
「もちろん、皆さんの食べ方は自由です。口に入れる味付けは、白米をおいしく食べるための日本の伝統的な食事スタイルです。短期間でもいいので、慣れていただければと思います。」
(わずかに)
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