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10兆円を投入しても「日本の研究力」が世界に通用しないワケ | poxnel

Posted on November 12, 2023 by Pulse

日本の文部科学省の報告書によると、日本は世界最大級の研究コミュニティがあるにもかかわらず、世界トップレベルの研究に対する貢献は「減少し続けている」とのことです。

日本の研究は、なぜ世界に遅れを取ってしまっているのでしょうか?日本の現時点の「研究能力」と「研究環境の問題点」について、海外メディア「nature」が解説しています。

*Category:テクノロジー Technology *Source:nature(1),(2),(3)

日本の研究環境の問題点と解決策とは?

日本政府は「研究能力の低下」を打開するために、10兆円の資金を投入し研究結果を上げようとしています。しかし、日本の大学がその恩恵を十分に活かせるのかという懸念があります。

また、資金の投入よりも複雑な解決策を必要とする課題も残っているともいわれています。例えば、ロボット工学の研究は、日本が熱心でいち早く導入したことで優位に立った分野です。しかし、人工知能(AI)という新たな分野では、日本の科学は他の主要なグローバル・プレーヤーに遅れをとっています。このAI革命を取り入れる方法を見つけなければ、日本がこの分野で関連性を保ち続けることは難しいかもしれません。

日本の研究環境にはどのような問題があるのでしょうか?

東京にある科学技術政策研究所(NISTEP)の科学技術予測・指標センター長で、2023年版日本科学技術指標報告書の執筆者の一人である伊神正虎氏は「文部科学省の報告書は、日本が世界的地位を向上させるために探求すべきいくつかの分野を浮き彫りにしています。日本の現在の研究環境は理想的とは程遠く、持続不可能であり、研究環境は改善されなければなりません」と述べます。

報告書によれば、日本の研究者総数は中国、米国に次いで世界第3位です。しかし、この労働力は20年前と同じレベルのインパクトのある研究結果を生み出しているワケではありません。また、最も引用された論文の上位10%に占める日本の研究論文の世界シェアは6%から2%に低下し、国際的地位の低下に対する日本の懸念が強まっています。

2019年-2021年に日本は、世界で5番目に多い論文を発表しています。

しかし、最も引用された論文の上位10%に入る論文は、13番目と低いです。

伊神氏は「日本の研究者の生産性が落ちたわけではありません。しかし、他国の研究環境はこの数十年で非常に改善されました」と言います。この問題の一部は資金調達が関係していると伊神氏は考えています。

2023年の報告書によると、大学部門の研究費は、過去20年間でアメリカとドイツでは約80%、フランスでは40%増加し、韓国では4倍、中国では10倍以上になっています。一方で、日本は10%増にとどまっています。

また、たとえ研究者により多くの資金が提供されるようになったとしても、日本の科学者が実際の研究に費やす時間が減少しているため、インパクトのある研究を生み出すことは難しいかもしれないと、伊神氏は指摘します。実際、文部科学省による2020年の分析によると、大学研究者が科学に割く時間の割合は、2002年から2018年の間に47%から33%に減少しています。

大学の研究者は、教育、産業界との協力、地域社会との関わりなど、多様な役割を担うことがますます求められています。例えば医学部では、若手研究者が病院の収益を維持するために臨床業務に多くの時間を割いています。大学が多様な方法で社会に貢献することにはメリットがありますが、研究に使える時間は制限されてしまっているのです。

日本の科学者が発表した論文の数は2008年-2010年の約65,000件を維持しているものの、全体的なシェアは6%から4%に低下しています。

2008年-2010年の日本の論文のシェアです。

2018年-2020年の日本の論文のシェアです。日本の論文の数が世界と比べて増えていないことが分かります。

日本学術会議で若手研究者の代表を務める東京大学の計算生物学者、岩崎亘氏は研究時間を確保するために、事務職員や実験技術者、民間企業との共同研究を促進するためのビジネス専門知識を持つ職員などのサポートスタッフの増員を望んでいます。現在、日本の大学では研究者20名につき技術者1名が配置されていますが、この数字は2023年版報告書に掲載された他国と比べて著しく低い状況です。

また、日本では上級教員が研究の方向性やリソースを管理し、若手教員は補助的な役割を担うことが多いという特徴もあります。このような環境では、自分が研究責任者になった時に苦労するそうです。

豊橋技術科学大学の土木技師である小野晴香氏は「研究責任者になったとき、研究室を運営した経験がない状態から、専門的なサポートなしに、学生から指示を仰ぎながら自分の研究目標を達成しなければならなくなりました。それに伴う不安は、長期的で影響力の大きい研究を試みるには建設的なものではありませんでした」と述べています。

研究室のメンバーが苦労しているのを見て、若い科学者が研究のキャリアを追求するのを躊躇している可能性があります。実際、博士課程の学生の数は、過去20年間で21%減少しています。

日本が以前のようにインパクトのある研究をするためには、資金を投入するだけではなく、研究環境を整え、学部生や修士課程の学生よりも研究経験が豊富な博士課程の学生をもっと研究室に呼び込む必要があるのです。

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