・■「ネッシーやツチノコと同じ“都市伝説”」
差別問題について取材を続けているノンフィクションライターの安田浩一さんは、開口一番、こう一蹴する。
「ネット上で流布されている“在日特権”と呼ばれるものに関して、私はこれまで散々取材してきました。しかし、どれもネッシーやツチノコなどと同様に、すべて“都市伝説”レベル。デマにすぎません。にもかかわらず国会議員である杉田氏が、こうしたデマをSNSなどで発信し続けていることに驚きを隠せません」
そもそも、“在日特権”の中身は、具体的にどんなものなのかーー。安田さんは、こう続ける。
「よく言われているもののひとつに、〈生活保護を受けやすい〉という言説があります。私は何度も、厚生労働省や社会保険事務所、ケースワーカーなどに取材しましたが、どこに聞いても“在日コリアン”であることが支給開始の条件ではないと否定されました。
受給資格を満たしているかどうかが大事なのであって、国籍うんぬんではないのです。実際に調べればすぐにわかることですが、生活保護を受給している9割以上が日本国籍です」
加えて、〈在日朝鮮人だけに“通名”が認められている〉という言説もある。
「“通名”は、在日コリアンだけでなく、すべての外国人に認められています。ただ、在日コリアンののなかで“通名”を使っている人が多いのは事実です。その背景には“差別”や“偏見”が蔓延している日本社会において、民族名を名乗ることを躊躇させている、という側面があることを忘れてはならないでしょう」
fa-calendar12/28(木) 6:04
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