小さな子供から大人まで幅広い層に愛されている果物、バナナ。バナナを食べる時はもちろん皮をむきますが、最近の研究では、この皮が優秀な食材であったということが判明しています。
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「バナナの皮を捨てるのはもったいない」説
アリーガル・ムスリム大学のアシマ・シャフィ氏らの研究によると、バナナの皮を湯通しして、乾燥させ、粉状に挽いたもので焼き菓子を作るととても美味しくなるということが判明しました。その味は小麦を使った製品と同じかそれ以上においしいというのです。なかなかバナナの皮を食べようと思う人はいないでしょう。しかしバナナの皮は安全であるだけでなく、体にも良いのです。
小麦粉にバナナの皮を混ぜて作ったシュガークッキーを食べてもらう味覚テストを行ったところ、多くの人が皮を使わないシュガークッキーと同じように味に満足したと言います。さらに、皮を使ったシュガークッキーには、食物繊維、マグネシウム、カリウム、抗酸化物質が多く含まれていました。ただし欠点としては、バナナの皮の粉を入れすぎると、クッキーはやや茶色く硬くなってしまいました。しかし、バナナの皮を7.5%含む小麦粉で作ると、とてもいい食感のクッキーができたようです。
この研究ではクッキーに入れた場合でしたが、パンやケーキに入れた研究も行われています。例えば昨年、バナナの皮のケーキに関する研究では、バナナの皮の黄色が焼き菓子に天然の食用色素を与え、栄養価を高めることが判明しました。また2016年に行われたパンの研究では、小麦粉の最大10%をバナナの皮の粉で代用することで、タンパク質、炭水化物、脂肪の含有量が高くなり、焼いたパンが美味しくなることが報告されています。
さらに皮には抗酸化作用や抗菌作用があるため、商品によっては賞味期限を延ばすこともできます。先述したクッキーは常温で3ヶ月間保存できたとのことです。そしてバナナの皮を食べることは、食品廃棄物を減らすことにも繋がります。バナナの重量の約40%が皮であり、ほとんどが廃棄されています。
バナナの皮は正しく調理すれば、実はとても美味しく食べられるのです。ただし、日本のスーパーなどで販売されているバナナの皮は、一般的に食用ではないため注意が必要です。
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