【野球】阪神が強い理由は〝四球〟にアリ？ | poxnel

シーズン開幕時から9月を勝負の月と位置づけていた阪神タイガース・岡田監督。蓋を開けてみれば、9月は負けなしの11連勝で、球団史上最速セ・リーグ優勝を決めました！胸が熱くなる岡田監督の胴上げ、笑いあり感動ありの優勝監督インタビューと語りたいことはたくさんありますが！今回は、岡田監督就任から大幅に増加した四球について、詳しく見ていきます。今シーズンの阪神の強さの理由は、四球の多さにあるのかもしれません！

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目次

18年ぶりの「アレ」を決めた阪神！

9/14巨人との一戦は才木浩人投手が先発として登板し好投を見せました。打線はクリーンナップ、大山悠輔選手の犠飛と佐藤輝明選手の2ランHRでリードを広げます。巨人の追い上げもありましたが4-3と阪神が逃げ切り、球団史上最速でセ・リーグ優勝を決めました！9/1から破竹の11連勝で「アレ」改めリーグ優勝を果たした阪神。
18年ぶりとなる優勝を本拠地・甲子園球場で決め、待ちわびたファンは喜びを爆発させました！選手たちがチャンピオンフラッグを手に、笑顔でグラウンドを一周する姿はぐっとくるものがありましたね！

四球獲得数を増加させた岡田監督

岡田監督は開幕前、四球に対する査定ポイントアップを球団に促し、フロントの了承を得たのちに開幕戦前に選手へ伝えたそうです。岡田監督は「競っているときのフォアボールはヒットと一緒」と話し、選球眼の重要性を訴えていました。今岡打撃コーチも選手に向けて「フルカウントの時だけは打ち方を変えてでも頑張ってくれ」と伝えているそうです。

四球の重要性

今シーズンの阪神は、選手・フロントが一丸となって取り組んできた四球の増加により出塁率やチームの得点力がぐんと上がっています！ここでは打者が四球を選ぶことが勝ちにつながる理由について見ていきましょう。

確実に進塁、相手投手のリズムを崩す！

四球は確実に塁を進むことができます。四球で歩かせたあとは、相手投手は次の打者に対して四球を与えてはいけないと置きにいった球を投げてしまうことも。ボール球を見極めて手を出さない打者に対して、相手投手は続けて投げなければならず、体力が消耗します。甘く入ったボールをきっちり打ちにくる打者には簡単にストライクを取ることもできず、投手にとっては怖い存在です。四球を勝ち取ることで、相手投手にじわじわとダメージを与えることになります。

四球獲得数は阪神が断トツ1位！

阪神は12球団トップの四球を獲得しています！ここまで128試合で452個の四球、1試合平均で3.53個です。セ・リーグチーム別のランキングでは2位ヤクルトの406個を大きく引き離しています。昨シーズンの阪神の四球獲得数は358個、岡田監督就任から四球が大幅に増加していますね！

ランキング1位は大山悠輔選手

個人成績のセ・リーグ四球獲得数ランキング1位はチームの柱として活躍する4番・大山悠輔選手の88個です。3位には選手会長としてチームを引っ張る近本光司選手が64個で巨人の4番・岡本和真選手と並んでいます。さらに5位に中野拓夢選手、6位に佐藤輝明と阪神の選手がずらり！

大山選手の選球眼を示すデータも！

四球数と並んで大山選手の選球眼の良さを表すデータが「IsoD」です。IsoDとは「Isolated Discipline」の略で、日本語訳すると「単離された自制心」となります。出塁率から打率をマイナスすることで算出され、打者の四死球のみの出塁率を表す指標です。0.07を超えれば好打者、0.10超えは一流の選球眼を持つとされます。大山選手のIsoDは0.11と選球眼はピカイチといえますね！

投手の与四球は最少

12球団トップの防御率を誇る投手陣もまた、岡田監督の四球に対する考えを体現しています。阪神の与四球は277と12球団最少です！9/8広島との3連戦、村上頌樹投手・大竹耕太郎投手・伊藤将司投手と先発した3人が無四球のピッチング！四球の重要性については打者だけでなく、投手にもしっかり浸透しているようですね。試合後の岡田監督は投手陣の頑張りに「1つの四球が命取りっていうか、ヒットと一緒っていう感覚を、ピッチャー陣も持っているんじゃないかな」と話していました。
優勝を決めた夜の監督インタビューも「やっぱりブルペン陣が、みんながすごいんですよ。みんなが力ある」と投手陣を讃えていました！

日本一に向けてさらなる応援を！

ここまで、岡田監督の働きかけから投手・野手とチーム全体に浸透した四球の重要性について見てきました。打者の四球獲得数は最多、投手の与四球数は最少と、この一年で強いチームが作り出されましたね！甲子園で行われるクライマックスシリーズ、その先の日本シリーズへ！岡田監督が話していた通り、一日でも長く試合を、選手たちのプレーを見ていたいものですね。1985年以来、38年ぶりの日本一へ向けて突き進む阪神タイガースを、最後まで全力で応援していきましょう！